さまざまなテクノロジーなどが進化し続けていることによって、これまで当たり前のように存在していた仕事がコンピューターに取って代わられるかもしれない、といわれています。また、需要がなくなってしまうことで、将来的にはなくなる仕事もあるかもしれません。
運送業についても、ドローンや自動運転などの発展によっては、必ずしも人間でなくてはならないわけではありません。そのため、今後が気になるところではないでしょうか?そこで今回は、運送業の将来性についてご紹介いたします。
運送業とは
運送業というのは、依頼主から運賃をいただき依頼を受け、運ぶことを指します。「運輸業」が正式名称ですが、同義として広く使われている言葉です。ここでよくある間違いですが、運ぶ対象は、荷物だけに限らないという点です。宅配便だけでなく、鉄道やバス、郵便についても運送業というカテゴリーになるのです。これは、いずれも運賃をいただいて運んでいるということに変わりはないためです。
私たちが普段当たり前のように生活できているのは、運送業があるからといっても過言ではありません。公共の交通機関である電車やバス、タクシーなどがなくなってしまった場合、移動手段がなく困ってしまう方は大勢いるでしょう。また、スーパーやコンビニ、ネットショッピングなどにおいても、運送業があるからこそ商品が届くため、欠かすことができない存在です。よく使われる例えとして『物流は血管を流れる血液のようだ』というものがあるように、絶え間なく常に流れているものとなります。
そう考えると、運送業はなくてはならないもののため、将来は安泰のように思えます。しかし、運送業界ではいくつかの問題を抱えており、将来性に陰りを帯びていることも事実ではないでしょうか。まずはその問題点について挙げてみましょう。
問題点その①ドライバーの人材不足
問題点の一つが、人材不足です。運送業のイメージとして、まず挙げられるのは『過酷で拘束時間が長い』というものではないでしょうか。朝早くから働き始め、終わるのは夜遅く、休日は週に一度しかないにも関わらず、それに見合った賃金ではないというイメージです。
その昔は過酷な分だけたくさんの賃金をもらうことができたため、体力に自信がある方にとっては、多くの賃金を手にすることができる最高の仕事の代名詞でした。しかし、現代においてはその印象も薄れつつあるのかもしれません。
近年では仕事とプライベートを明確にわけてメリハリのある働き方を推奨しているため、このイメージによって、ドライバーとして働こうとする方や業界の定着率などが低下している傾向にあるのです。
運送業は、荷物がたくさんあったとしてもそれを運ぶドライバーがいなければ成り立ちません。荷物に関しては、ネットショッピングが主流となったことによって以前よりも激増しているにも関わらず、肝心のドライバーが不足しているというのは、業界にとって由々しき事態です。
問題点その②深刻化する過当競争
運送業界には、非常に多くの企業が存在しています。つまり、数多くの荷物を、さまざまな企業が取り合いをしているという図式となります。そこで起きるのが『過当競争』という問題です。荷物を送りたいという人は、まず運送業者へ依頼することを考えますが、その際に、多くの企業の中から依頼先を決めることになります。
そのときにポイントとなるのは、運賃とサービスでしょう。少しでも安く、少しでもサービスが手厚い企業へ依頼したいと思うのは当然のことでもあります。そこで企業は、競合他社と比較されても選んでもらうことができるように、運賃を下げたり、低い運賃でもサービスを手厚くしたりしています。その結果、業界全体の利益率が下がってしまうというわけです。
この過当競争は、依頼主にとってはメリットでしかないかもしれませんが、業界で働く当事者としては恐怖でしかないでしょう。異常に下げてしまった運賃を正常な金額へと再設定したとしても、依頼主からしてみれば「値上げ」と捉えられてしまいかねませんし、時間指定などのサービスをむやみに削ることもできません。
しかし、このままいくと利益が少なく業務が多くなる一方ですので、先述のようなドライバー不足を悪化させることにもなりかねないのです。とはいえ、最近では過剰なサービスを見直しつつ、お客様のニーズに合ったサービスを継続する方法を模索している傾向にもありますので、業界全体で取り組むことで十分改善できる問題だといえるでしょう。
今の世の中に物流は不可欠!
運送業界の抱える問題についていくつか挙げてみましたが、いずれにしても運送業界の将来性は、心配不要といっても差し支えないでしょう。もちろんドローンなどの機械などを活用して物流がより効率的になるという未来が待っているでしょうが、人間ではなく完全に機械が行うようになるという日は、まだまだ先の話です。また、物流というものは世の中に欠かすことのできないものでもありますので、そうした要素を踏まえると、将来性は十分にあるといえるでしょう。
たしかに肉体労働ですので過酷な面はあるかもしれませんが、運動不足の解消になるというメリットにもなります。また、多くの企業が歩合制を採用していますので、頑張った分だけ賃金にも反映されるというとてもやりがいのある仕事です。何より、直接的に誰かの役に立っている仕事でもありますので、そうした志をお持ちの方にとって適しているといえます。
まとめ
運送業の将来性ですが、まだまだ安泰といえます。機械に取って代わられる未来はすぐというわけでもありませんし、業界自体がなくなってしまうということは、現状は考えられません。これからドライバーとしてやりがいのある仕事を始めようとお考えでしたらまだまだ遅くありません。
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